2015年7月14日火曜日

文法―受動態の作り方、能動態から受動態への変換の手順 【beVの文に過去分詞を付ける!】


【ポイント】
受動態を作る時にまず意識していただきたいのは、【受動態はbeVの文】であるということです。(beV=be動詞がV(述語動詞=文の動詞))
従って、受動態の文はbeVの文と同じ形になります。

次の3つの文を比べてみてください。
She is nice. (beVの文、文型はSVC)
She is working. (現在進行形の文、文型はSV
She is loved by everyone. (受動態の文、能動態の文型はSVO
すべてShe isで始まっています。She is...「彼女は...です。」の後にくるものによって、補語nice(良い)なら「彼女はいい人です。」(beVの文)
現在分詞working(仕事中)なら「彼女仕事中です。」(現在進行形の文)
過去分詞loved(愛される)なら「彼女は愛されているのです。」(受動態の文)となります。

受動態の文はbeVの文と同じ形になるということは、受動態の〔肯定文、否定文、疑問文、時制(現在、過去、未来、完了形)、canなどの助動詞の入った文〕は全て、beVの文の〔肯定文、否定文、疑問文、時制(現在、過去、未来、完了形)、canなどの助動詞の入った文〕と同じ形になるということです。

【証明】
以下のbeVの文と受動態の文の比較を研究してみてください。
現在形、未来形、現在完了形、助動詞canの文のそれぞれの肯定文、否定文、疑問文をbeVの文と受動態の文の例文で比較してあります。全て同じ形になっているのが分かると思います。

【注意】比較されている二つの文(beVの文と受動態の文)の意味に相関関係はありません形だけに注目して比較してください。(普段の文法の勉強では意味の確認は必須ですが、ここでは文の形を確認する作業の為、形だけに注目します。)

現在形の肯定文
beVの文: Japanese is difficult to learn. (日本語は修得しにくいです。)
受動態の文: Japanese is spoken in Japan. (日本では日本語が話されています。)
現在形の否定文
beVの文: Japanese is not difficult to learn. (日本語は修得しにくくないです。)
受動態の文: Japanese is not spoken in Japan. (日本では日本語が話されていません。)
現在形の疑問文
beVの文:Is Japanese difficult to learn? (日本語は修得しにくいですか。)
受動態の文:Is Japanese spoken in Japan? (日本では日本語が話されていますか。)

willの未来形の肯定文
beVの文: You will be fine tomorrow. (明日あなたは良くなるでしょう。)
受動態の文: The email will be sent to you tomorrow. (メールは明日あなたに送られるでしょう。)
willの未来形の否定文
beVの文: You will not be fine tomorrow.(明日あなたは良くならないでしょう。)
受動態の文: The email will not be sent to you tomorrow. (メールは明日あなたに送られないでしょう。)
willの未来形の疑問文
beVの文: Will you be fine tomorrow? (明日あなたは良くりますか。)
受動態の文: Will the email be sent to you tomorrow? (メールは明日あなたに送られますか。)

現在完了形の肯定文
beVの文: She has been in America for 6 months.(彼女は6か月間アメリカにいます。)
受動態の文: She has been talked to by many people since she came to America.(彼女はアメリカに来て以来多くの人に話しかけられてきました。)
現在完了形の否定文
beVの文: She has not been in America for 6 months.(彼女は6か月間アメリカにいるのではありません。)
受動態の文: She has not been talked to by many people since she came to America.(彼女はアメリカに来て以来多くの人に話しかけられてきませんでした。)
現在完了形の疑問文
beVの文: Has she been in America for 6 months?
受動態の文: Has she been talked to by many people since she came to America.(彼女はアメリカに来て以来多くの人に話しかけられてきましたか。)

助動詞canの肯定文
beVの文: It can be the answer. (それが答えかもしれません。)
受動態の文: It can be done. (それは成されることができます、)
助動詞canの否定文
beVの文: It cannot be the answer. (それは答えのはずがありません。)
受動態の文: It cannot be done.(それは成されることができません。)
助動詞canの疑問文
beVの文: Can it be the answer? (それは答えであり得るでしょうか。)
受動態の文: Can it be done? (それは成されることができますか。)


ここで比較した二つの文の違いはハイライト部分の後ろが補語(形容詞・名詞)か過去分詞かの違いです。
受動態の文はbeVの文に過去分詞を付けて作ります。
さて、それでは能動態から受動態への変換を練習してみましょう。
They call me Mike.(彼らは私をマイクと呼びます。)を受動態にする時、me I が主語のbeVの肯定文に「~される」の意味の語=過去分詞をつけます。
つまり、I am called Mike. (私はマイクと呼ばれています。)となります。
Theyはここでは特定の「彼ら」ではなく漠然とした人たちと考えてby themとせず省略します。)

Will Tom help you?(トムはあなたを助けるでしょうか。)は、willの未来形・疑問文なのでYouが主語のbeVwill の未来形の疑問文を作ると Will you be…?となり、これにhelp の過去分詞helped「助けられる」をつけると
Will you be helped by Tom?(あなたはトムによって助けられるでしょうか。)となります。

Mary took the picture. (メアリーがその写真を取った。)は 過去形・肯定文なのでThe pictureが主語のbeVの過去形の肯定文を作るとThe picture wasとなり、これにtake(took の原型)の過去分詞taken「取られた」を付けると、
The picture was taken by Mary.(その写真はメアリーによって取られた.)となります。


Mary didn’t make these cards. (メアリーはこれらのカードを作らなかった。)は 過去形・否定文なのでThese cardsが主語のbeVの過去形の否定文を作るとThese cards weren’tとなり、これにmake の過去分詞made「作られた」を付けると、
These cards weren’t made by Mary. (これらのカードはメアリーによって作られなかった。)となります。

ここで能動態から受動態への変換の手順を確認しておきましょう。
能動態から受動態への変換の手順
1)能動態の目的語を主語にする。
2)時制、肯定・否定・疑問文の区別を確認し、
3)主語に続けて2)に合わせたbeVの文を作る。
4)過去分詞を付ける。
5)文の残りの部分を付ける。
6)by~が必要な場合は付ける。

では次の少し複雑な時制(現在完了進行形)の能動態の文を受動態にしてみましょう。
Have his fans been sending messages to him for months?
(彼のファンたちは何か月もずっと彼にメッセージを送り続けているのですか。)

この文を上の能動態から受動態への変換の手順手順に従って受動態にすると以下の通りになります。
1)能動態の目的語→messages
2)現在完了進行形+疑問文 = Have 主語 been ing ?
3)Have messages been being  ?
4)sendsent
5)to him all the time
6)by his fans
答え Have messages been being sent to him all the time by his fans?
(メッセージは何か月もずっと彼のファンたちによって彼に送られ続けているのですか。)

いかがでしょうか?
受動態を作る時は常にbeVの文であることを意識してください。
「これならできそう。」と思ってもらえると嬉しいです。
ちなみに、この技(?)は進行形(beV + ing)を作る時にも使えます。違いは過去分詞ではなく現在分詞(ing)「~中、~しているところ」にすることです。(また主語は変わらずby~を付ける必要もありません。)
いろいろな文に試して受動態や進行形を作ってみてくださいね。
Are you satisfied?
Are you thinking of trying to make other passive voice sentences? (他の受動態の文を作ってみようと思っていますか。)
Are you ready?

Then, go for it! :)

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