2018年10月8日月曜日

早稲田国際教養学部 Cities and Agricultural Productivity


産業革命にともなう都市の発達が農業も巻き込んでいることを戦後日本の経済成長期の自給率の上昇によって示している文章です。

主な注意点
問1  繰り返しになりますが記号問題は全問正解を目指しましょう。本文中に根拠になる箇所は必ずあります。確認しながら丁寧に正誤を判断しましょう。
問2  本文のポイントを理解していることを採点者に分かってもらえるように書きましょう。要約と要約を基にした推測を書く問題なので、本文と関係ない根拠を使って独自の意見を書いてしまわないようにしましょう。
問3  本文の主張を基にするだけでなく、現在の農業の問題点と世界経済)を考慮した答案が期待されていると思います。グローバル化やTPP等(産業革命以降の産業・経済の流れの最先端)と関連づけるのを忘れないようにしましょう。


解答のポイント
主題: 農業の発展は都市の発展に伴って起こる。戦前の日本の自給率は低かったが戦後の都市の急成長と共に100%の自給率を達成し、農業の多様化が起こった。これらは農業に対する大きな需要を抱える都市からの技術革新の適用によるものである。
本文該当箇所 第1段落 It can readily be seen in the world today that agriculture is not even tolerably productive unless it incorporates many goods and services produced in cities or transplanted from cities. 都市で生産されるか都市から移植された多くの商品やサービスを取り込まない限り、農業はかろうじて生産的とさえ言えないという事が今日の世界では容易にみられる。  6段落 It created rural productivity upon a foundation of city productivity. 日本は都市の生産性の基盤の上に田舎の生鮮性を想像したのだ。 8段落It is in cities that new goods and services are first created. 新しい商品やサービスが最初に生みだされるのは都市においてである。8段落 The industrial revolution occurred first in cities and later in agriculture. 産業革命はまず都市で起こり、それから農業で起こった。


問1 別プリント参照

問2 カロリー計算では日本の自給率(日本が消費する食品で日本国内で生産される食品の比率)は現在約40%です。上記の文章に基づくと100%近くにならない理由を筆者はどう説明するでしょうか?なぜ第2次世界大戦に至るまで日本の国土は食料が時給できていなかったのですか?解答用紙に与えられた箇所に自分の言葉で英語で答えて下さい。
考え方  「上記の文章に基づくと」「筆者はどう説明するでしょうか」とあるので本文の主張を使って答える。まず二つ目の質問「なぜ第2次世界大戦に至るまで日本の国土は食料が時給できていなかったのですか?」の該当箇所を見つけて要約し、それを基に推測できることを述べる。本文第2段落最後のIt was the custom to ascribe this sever food deficit to Japan’s small supply of farmable land. (このひどい食糧不足は日本は耕作可能な土地が少ないためだとするのか常であった)は当時の通説を述べているので筆者の主張する原因ではない。尚、戦後の減反政策やデフレによる農家の減少など本文以外の代表的要因について付加的に述べることはできる。
本文該当箇所 第4段落What happened in Japan was, although wonderfully effective, commonplace. Their rural world began receiving, in vast amounts, for the first time, fertilizers, machines, electric power, refrigeration equipment, the results of plant and animal research, and a host of other goods and services developed in cities the ― same cities where the richest food markets already lay. 日本で起こったのは、素晴らしく効果的ではあったが、ありきたりのことだった。日本の田舎は、大量の肥料や機械、電力、冷蔵用機器、動植物研究の成果、そして多くの都市最大の食品市場が既に存在した同じ都市で開発された他の商品やサービスを始めて受け取り始めたのだ。
解答のポイント例  According to the text, Japanese achieved self-sufficiency only after WWII, when development of cities caused increased demand for food and provision of technology and skills. Therefore, the low self-sufficiency before WWII can be attributed to the insufficient development of cities. Their urban development was not powerful enough to make an agricultural revolution, The current low self-sufficiency in Japan can be explained, following the authors theory, by lack of innovation. Although concentration of the population in large cities is still going on, significant innovation in technology and skills to produce new goods and services has not happened for a long time. This intellectual stagnation has affected the low productivity in the rural area, although there are some political and economic reasons.

3
新しい技術革新
選択的保護主義(TPP
高付加価値作物(競争力の高い高品質作物)の輸出
 グローバル化―高く売れるものを輸出しやすく買えるものを輸入
デフレ脱却または小規模農家の保護

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