2024年6月25日火曜日

注意事項

 

このプリントは実際にTOEFL iBTや英検を受験してwriting sectionの答案を書く際の注意事項を今までの総復習をかねて確認するためのものです。参考にしていただければ幸いです。

 

《準備》

良い答案を書くために日頃から行っておくとよいこととしては、1)良い文章を読む 2)問題意識を持つ等がありますが、受験日が近くなると以下のようなことをすることも必要です。

 

様々なWriting Topicをチェックする 授業では主にagree/disagreeタイプの問題とpreferenceを問う問題を解いてきましたが全ての問題パターンを見たわけではありません。公開されている過去問のWriting Topicに目を通し、書きにくそうなものは実際に書いてみるかEssay Structure(論証の手順と具体例のメモ)を作成してみておきましょう。

実際に書いて練習しておくまた、実際に書いてみてより完成度の高い答案へのイメージはつかめたことと思います。しかしレッスンで身につけたことを定着・維持・発展させるために「書く」ということを今後も続けましょう。その際、最低2回書きます。最初は時間を設定して書き、自分で添削するか誰かに添削してもらい、もう一度時間制限無しで書き直します。

添削済み答案の書き直し 自己添削では見つかりにくいミスや悪い癖を授業の添削済み答案の書き込みで確認し、それらに注意しながら書き直しましょう。

主な時事問題と自分の研究課題・趣味をまとめておく  AO対策も兼ねて環境問題、貧困対策、グローバル化等の時事問題と自分の趣味・研究課題を100語前後の英文にまとめておきましょう。

英文読後日記をつける 英字新聞・雑誌の記事・社説・投稿等を読み、要約と感想を50100語の英文にまとめましょう。具体例の材料集めと表現力をつけるのに役立ちます。

基本文法問題で典型的なミスをチェック 英文ライティングの試験ではきちんとした英文を書くことが最も重要です。文法の誤文訂正問題で典型的な文法ミスをチェックしておきましょう。また、文法の評価が1~2になることが多い人は文構造関連事項(文型、複文、従属節、接続詞と前置詞の違い等)を参考書で確認して問題集で練習し、さらに基本例文を言って書けるようにしましょう。

手本の書写と要約  文法・表現力の評価が3になることが多い人はテキストやBarron’s Writing for the TOEFL iBT等のsample essayの書写をお勧めします。意味単位ごとに写すと表現が身につきやすくなります。ただ写すのではなく内容を取りながら行ってください。最後に内容を要約します。最初は各段落のMain Ideaを抜き出し、次に自分の言葉で言い換えます。

他分野の強化 ライティングは総合的な分野ですので他分野の力が影響します。文法はもちろん、読解やリスニングの練習も続けましょう。文法は添削で直された文を和訳し元の文に戻す練習、読解は精読と多読・速読を並行して行いましょう。リスニングは解答・スクリプトの読解後、スクリプトを見ながらリズムと速さに注意し(音声の完コピを目指して)音声と同時に音読することをお勧めします。(筆者はこの方法で苦手だったUKアクセントが聞き取りやすくなり、TOEICUS以外のアクセントが導入された後も満点を何度もとっています。)

《試験本番》

以下の注意点は普段の練習で実践し本番では自然にできるようにしておきましょう。

 

手順を守る  1. 課題の確認 2. Brainstormingと構成  3. 書く4. 見直し の流れで書く。(あせらずに、14の手順を守ってきちんとした答案にすることを目指しましょう。)

1.      課題の確認

予想外の課題が出てもあわてない このテストは英作文の力を見るテストであって知識を試すテストではないことを忘れず、自分に分かる範囲内で論理性のある答案を書きましょう。できる限り具体例もつけましょう。

課題の条件を見落とさない 例えば”Parents are the best teachers for children (ages between 1-12).”の場合、eighth graders (中学生)を例に挙げることはできません。課題を正確に読み取ることが、合格レベルの答案を書く第一歩です。

2.      Brainstormingと構成

まず論点と構成を明確にしてから書き始める  実際に書く前に数分かけてよいのでBrainstorming + 構成の作業をして答案の骨組みを作りましょう。Brainstormingは「頭の中の材料を外に出す作業」です。思いついたことを箇条書きでPC画面に打ち込んでゆきます。構成ではBrainstormingで箇条書きにした材料を整理し、1)topicごとにまとめ〈1 paragraph = 1 topic 2)重要な順に本論の段落順を決め、最初に導入、最後に結論の段落を設定します。結論無しに時間切れになった場合に備えて最後の結論の一文だけ先に書いてから書き始めることをお勧めします。

英文エッセイの基本構造を崩さない 奇抜な構成で評価が上がることはありません。基本構造に従って書きましょう。評価されるのは論証のうまさと表現力(文法と語彙)です。

3.      書く

読み手に話しかけるようなつもりで書くと同時にきちんとした書き言葉を心がける 実際に書き始めたら論証に集中します。読み手を身近な人に想定してその人に説明するような気持ちで書いてゆくのも良いと思います。文法に神経を使うとたくさん書けなくなるので(普段は丁寧に調べて書いてほしいですが)本番では神経質にならない方が良いと思います。だたし、きちんとした書き言葉を使うことだけは留意しましょう。

客観的な文章にする 書く内容を考える際に自分にとって身近なことから考えてゆくことはアイディアを出す上で大切ですが、考えを文章に変換するときは客観的な言い方を心がけましょう。主語が I ではなく People Students 等のより一般的な人や 形式主語のItあるいは無生物主語で文を始めると客観的な文章にしやすくなります。個人的な好みや選択を述べる場合以外で特にこの点に気をつけることが大切です。

当然予測される反論は取り上げて反論への反論をする 反論処理は問題のタイプにもよりますが 大まかに〔自分の主張・選択の利点>選ばなかった考え・選択肢〕の証明と考えてください。高スコアを目指す場合、反論の処理は避けて通れません。反論の処理により内容が充実し、合格ラインの語数をクリアでき、英語に問題がなければ高得点が可能になります。 1)反論処理用の部分を作る または 2)各pointの適所で反論を処理するようにしましょう。ただし、反論処理不要の問題(「健康のためにしていることを述べなさい」等)もありますので機械的に反論処理をする必要はありません。

内容を掘り下げる 漠然としたtopic (「もし発明家だったら何を発明したいか?」等)に趣味関連で解答する場合、人生観・問題意識を入れて内容を深める努力をしましょう。よく知らない単語や使い慣れない構文は使わない 本番では実力を最大限に発揮することが大切です。背伸びをしたり迷ったりすると失敗しがちです。同じ単語・表現を繰り返さない 表現力がないと思われますので同じ語・表現の繰り返しは2回程度にとどめましょう。別の語を思いつかない場合は主語や構文自体を変えてみましょう。 前置きは短めにする 導入は主張とその理由があれば合格点の範囲内です。例えばいつもI agree with the statement that (Writing Topicstatement) . I have two reasons to support my opinion.のように書き出している場合、(このままでも良いですが)第2文を主張の理由を簡潔に述べたものにすると十分な導入になります。うまい前置きがあれば更に良いでしょうが時間配分も考えて主張は早めに簡潔に示すのが無難です。2行目位までに書くべきだと言う人もいます。) 論じ方の説明はしない 長い論文を書くわけではないので、導入後はすぐ論証に入りましょう。 通常は導入部に具体例は入れない 具体例は本論に書きます。 結論の段落に新しいtopicは加えない 結論では全てdiscussし終わっているはずなので新しいtopicは本論に入れましょう。 カンマは迷ったら入れない カンマは次の3つの場合は必ず入れ、その他は入れない方が無難です。1.挿入の前後 2.副詞(句・節)が文頭に出た時、その副詞の直後(例外: 後ろが倒置の時はカンマ不要) 3.重文( … and …のような文)の前半が長いか複雑な時、また短くても内容が一区切りしている時、その部分の直後  結論を必ずつける 結論は総括です。主張の理由を簡潔に繰り返したうえで(iBTではこの部分はなくても大丈夫です)、導入と同じ内容を違う表現でまとめます。主張の理由は一言で締めくくるのも良いし、本論の各主張を1個の名詞や形容詞などで表すのも一つの方法です。時間切れで結論無しのエッセイになるのを避けるため、先に結論の1文を書いてから答案を書き始めるのも良いと思います。

 

4.      見直し

主に論理の矛盾と説明不足に注意して読み直しましょう。時間が余っていて必要語数に満たない場合、語数が一番少ないpointを見直しましょう。Topic Sentenceや具体例、理由の説明を足すことができるはずです。Topic Sentenceを思いつかない場合はそのpointのまとめの文を最初に持ってゆくのも一案です。

 

本番の前にはもう一度、基本を守り、論理性・客観性を保ち、沢山書くことを自分に言い聞かせましょう。頑張ってください!

佐々木

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